こんにちは。小倉メンズクリニック院長です。
ED治療薬(シルデナフィル・タダラフィル・バルデナフィル)は、正しく使用すれば安全性の高い薬です。
しかし、**「絶対に一緒に使ってはいけない薬」や「服用前に確認しておくべき病気」**があります。
今回は、ED治療薬を安全に使用するために、特に大切なポイントについてお話しします。
1.硝酸薬とは絶対に併用しない
最も重要な注意点です。
狭心症などに使用される
・ニトログリセリン
・硝酸イソソルビド
・亜硝酸アミル
・ニコランジル
などの硝酸薬・NO供与薬を使用している方は、ED治療薬を服用できません。
ED治療薬とこれらの薬を併用すると、血管が過度に拡張して血圧が急激に低下し、場合によっては生命にかかわる危険があります。
狭心症、心筋梗塞、心不全などで治療を受けている方は、必ず処方時に医師へお伝えください。
2.肺高血圧症の薬にも注意
肺高血圧症などに使用されるリオシグアトなどの可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬も、ED治療薬と併用できません。
肺高血圧症で治療中の方は必ずお申し出ください。
3.降圧薬、とくにα1遮断薬を服用している方
ED治療薬には血管を拡張する作用があるため、降圧薬と併用すると血圧が下がり過ぎることがあります。
特に、
・タムスロシン
・ドキサゾシン
などのα1遮断薬を使用している方では、めまい、立ちくらみ、場合によっては失神を起こす可能性があります。
降圧薬を服用している場合には、血圧が安定していることを確認し、必要に応じてED治療薬を低用量から開始します。
低用量で効果が十分でなく、副作用にも問題がない場合には増量できることがありますので、自己判断で増量せずご相談ください。
4.心臓や血管の病気がある方
ED治療薬を処方する際には、薬そのものだけでなく、性行為を安全に行える心血管状態かどうかも重要です。
不安定狭心症、最近の心筋梗塞や脳卒中、コントロールされていない重症不整脈、著しい低血圧などがある場合には、まず心血管系の状態を評価する必要があります。
これらの疾患で治療中の方は、ED治療薬を服用する前に担当医への確認が必要になることがあります。
5.4時間以上勃起が続いたら医療機関へ
ED治療薬を服用したあと、4時間以上勃起が続く場合、特に痛みを伴う場合は緊急に泌尿器科を受診してください。
長時間放置すると陰茎組織が障害され、その後の勃起機能に影響を残す可能性があります。
鎌状赤血球症、多発性骨髄腫、白血病などの血液疾患がある方や、陰茎に解剖学的な異常・疾患のある方は特に注意が必要です。
6.急な視力低下・聴力低下にも注意
非常にまれですが、
急な視力低下・視野の異常
急な難聴・聴力低下
などが報告されています。
このような症状が現れた場合には服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。
7.よくある副作用は?
比較的よくみられる副作用には、
・頭痛
・顔のほてり
・鼻づまり
・消化不良
・めまい
などがあります。
タダラフィルでは、背部痛や筋肉痛がみられることもあります。
多くの副作用は時間とともに自然に軽快しますが、薬によって持続時間には違いがあります。
409人を対象とした海外の前向き研究では、副作用の平均持続時間は、
シルデナフィル:約3.9時間
バルデナフィル:約7.7時間
タダラフィル:約14.9時間
と報告されています。
タダラフィルは作用時間が長いため、副作用も翌日まで残ることがあります。
また、大量の飲酒は血圧低下やめまいを助長する可能性があります。ED治療薬を服用するときのお酒は、飲まないか、飲む場合も少量にしておくことをおすすめします。
8.ED治療薬を正しく服用するために
ED治療薬は、服用すれば自動的に勃起する薬ではありません。性的刺激があって初めて勃起を助ける薬です。
また、原則として1日1回を超えて服用せず、処方された量を自己判断で増やさないでください。
シルデナフィルやバルデナフィルは食事、特に高脂肪食によって効果の発現が遅れたり、効果が弱くなったりすることがあります。
特にシルデナフィルは食事の影響を受けやすいため、空腹時の服用をおすすめしています。
一方、タダラフィルは食事の影響を比較的受けにくい薬です。
一番大切なのは「現在飲んでいる薬の確認」です
ED治療薬は適切に使用すれば安全性の高い薬ですが、併用してはいけない薬を確認することが非常に重要です。
また、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルでは、禁忌となる病気や併用薬が一部異なります。
高血圧、心臓病、前立腺疾患などで治療中の方は、ぜひお薬手帳をお持ちください。
小倉メンズクリニックでは、総合内科専門医の院長が、現在治療中の病気や服用中のお薬を確認したうえで、患者さんに適したED治療薬をご提案します。
安全に使うことが、ED治療では何より大切です。
小倉メンズクリニック
院長 芳川 一郎


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